栄養豊富でダイエット食としても人気のチアシード。チアシードは水で戻してから食べるということは知っているけど正しい戻し方は分からないという人のために、 チアシード の効果を最大限に引き出すための正しい 戻し方 をご紹介します。
どのくらい水に浸せばいいの?チアシードの正しい戻し方
水に最低1時間、できれば12時間以上浸ける
チアシードをそのままサラダなどのトッピングにして食べている人がいますが、チアシードを水で戻さずに食べるのはNGです。
チアシードは植物の種子で、発芽毒(アブシジン酸)という、植物の発芽を抑制する作用があるホルモンを含んでいます。発芽毒は人間の代謝をつかさどるミトコンドリアに悪影響を与え、体の疲れや免疫力低下などを招く可能性があると指摘されています。
チアシードを水に12時間程度つけると、発芽毒は無害化されることがわかっています。発芽毒はチアシードに限らず玄米などにも含まれていますが、チアシードや玄米を食べて具体的な健康被害が発生したという事例はありません。
あまり神経質になる必要はありませんが、チアシードはできるだけ12時間以上水に浸けるようにすると良いです。
12時間以上水に浸けることができない場合でも、最低1時間は水に浸けるようにしましょう。
チアシードにはグルコマンナンという水溶性食物繊維が含まれており、グルコマンナンが水分を吸収して大きく膨らみます。グルコマンナンが十分な水分を吸収していない状態でチアシードを食べてしまうと、チアシードは胃や腸の中で水分を吸収することになってしまいます。
その結果、大腸の中の水分がチアシードのグルコマンナンに奪われてしまい、便秘の原因になってしまいます。食物繊維が豊富なチアシードは本来便秘の解消に効果的なのですが、逆に便秘の原因になってしまっては本末転倒です。
チアシードは1時間以上水に浸けて十分な水分を吸収させてから食べるようにしましょう。
チアシードの10倍以上の量の水で戻す
チアシードを水で戻すときに使う水の量については、チアシードの10倍以上が適量とされています。
1日に食べるチアシードの量は大さじ1杯が適量ですので、1日分のチアシードを戻すのであれば、大さじ10杯分以上、つまり150cc以上の水にチアシードを浸しましょう。
水で戻した状態のチアシードは冷蔵庫で1週間くらいは保存できるので、一度にまとめて1週間分のチアシードを戻してもかまいません。
ただし水で戻した後のチアシードは体積が増えるので、1日分の量がどのくらいになるかきちんと把握しておいて、食べ過ぎないように注意しましょう。
水の温度は40℃以下にする
チアシードを浸ける水の温度は、40℃以下にする必要があります。あまり水が冷たすぎても吸水に時間がかかるので、常温の水で戻すと良いでしょう。
チアシードにはオメガ3脂肪酸(αリノレン酸)という、美容と健康に良い栄養が豊富に含まれています。オメガ3脂肪酸は代謝を高め、コレステロール・中性脂肪を下げたり、動脈硬化・心筋梗塞・高血圧を予防する効果があるといわれている成分ですが、熱にとても弱い性質を持っています。
チアシードを戻す際に40℃以上のお湯を使ってしまうと、オメガ3脂肪酸が破壊されて美容・健康効果が損なわれてしまいます。
せっかくチアシードを食べるのですから、美容・健康効果を十分に発揮してもらうためにもお湯ではなく水で戻すようにしましょう。
水ではなくジュースやヨーグルトで戻すのはダメ
チアシードジュースやチアシードヨーグルトを作りたいからと言って、水で戻す前のチアシードをいきなりジュースやヨーグルトの中に入れて、ジュースやヨーグルトの水分で戻そうとする人がいます。
しかし、チアシードは酸性の液体では水分を吸収しにくい性質があるので、ジュースやヨーグルトの水分を吸収させようとしても、なかなかうまく戻りません。
水で戻したチアシードをすくって別の飲み物に混ぜるのがめんどくさい、という人は、コップにチアシードと水をいれて戻した後、粉末のスポーツドリンクや水出し紅茶のティーバッグを入れて、そのまま味付けして飲むという方法もあります。
チアシードの正しい戻し方をご紹介しました。戻し方に気をつければチアシードはとても健康に良い食べ物なので、上手に普段の食生活に取り入れてください。
まとめ
どのくらい水に浸せばいいの?チアシードの正しい戻し方
水に最低1時間、できれば12時間以上浸ける
使う水の量はチアシードの体積の10倍以上
水の温度は40℃以下にする
水ではなくジュースやヨーグルトで戻すのはダメ