乾燥肌は気温の変化や空気の乾燥などにより、肌のバリア機能が低下した状態です。乾燥した肌は表面が粉を吹いたように白くなり、強いかゆみで寝られなくなることもあります。つらい乾燥肌には 保湿剤 が欠かせませんが、成分や使い方で効果に大きな差が出てきます。
保湿剤の選び方や効果的な使い方を述べます。
ガサガサ乾燥肌を撃退!保湿剤の正しい選び方と使用法
乾燥肌と角質層の働きは密接な関係がある
皮膚は1枚の皮でできているわけではありません。大きくわけて3つの層から作られています。上から表皮・真皮・皮下組織となっており、表皮の一番外側の部分を角質層と言います。
「バリア機能」と「水分保湿」の役割があり、具体的には「外部の刺激から皮膚を守る」「内部の水分が出て行かないように保持する」という役目をもちます。角質層の働きがうまくいかないと、乾燥肌になりやすくなります。
なぜ乾燥肌になるのか?
乾燥肌になるのは角質層がうまく働かず、水分量と皮脂が不足するからです。角質層の働きが機能しないと、肌の水分は少なくなり、カサカサになります。水分と同じく、毛穴から分泌される皮脂も重要です。皮脂は天然クリームの役割を果たします。
皮脂が肌表面に膜を作ることで、水分の蒸発を防いでくれるのです。皮脂の量が不足すると水分を肌内に閉じ込めておくことが難しくなってしまいます。総じて角質層の機能が低下した肌はバリア機能が衰えており、外部からの刺激を受けやすい状態となっているのです。
乾燥肌に良い保湿剤とは?
水分と皮脂のバランスがうまくとれている時に、乾燥のない潤った肌を保つことができます。乾燥肌に良い保湿剤とは
- 肌が水分を保持することを助ける
- 水分の蒸発を防いでくれる
の2点があげられます。つまり、弱った角質層の働きをサポートしてくれる保湿剤が、乾燥肌に良い保湿剤、と言えます。
保湿剤の種類と効能
保湿剤には症状の度合いや部位によって、使用する種類が異なります。それぞれの保湿剤の特徴を知り、適切に使用するよう心がけるようにします。
ワセリン
肌の中には浸透せず、肌表面に残り保護膜を作ります。空気中のホコリやアレルゲンなどの外的刺激から皮膚を保護します。
体のさまざまな部位に使えることが多く、普段使いに適しています。副作用の心配もほとんどありません。保湿力が高く刺激が少ないのが特徴です。反面、伸びが悪くベタつきやすいという面もあります。
プロペト
ワセリンとほぼ同じように使用することができます。保湿力が高く低刺激なので、まぶたや目の周り、赤ちゃんの顔など、薄くデリケートな部分にも安心して使えます。アトピー肌の乾燥肌改善に使われることもあります。
ヒルドイド
クリーム、軟膏、ローション、ゲルの4タイプがあり、肌の状態で使い分けます。乾燥肌のかゆみを抑える、傷を修復するなどの作用があります。皮膚のターンオーバーを促し、血行を良くしてくれます。
ケラチナミン
古い角質を除去し、角質層の水分保持をサポートします。ひじやかかとなどの角質が厚い部分にも使用することができます。長年の炎症で固く分厚くなってしまった皮膚にも効果があります。
ケラチナミンの主成分である尿素が角質の水分量を増やし、余分な角質をはがれやすくし、皮膚の正常化を促します。ハンドクリーム代わりに使われることもあります。
保湿剤の効果的な使い方
保湿剤を塗るベストなタイミングは入浴後です。入浴後は皮膚が清潔で、保湿剤の成分が皮膚に浸透しやすい時です。保湿剤を塗ることで水分が逃げていくのを防ぎ、皮膚の潤いを保つことができます。保湿剤は厚く塗りすぎないよう注意します。
量が多いほど効果が高くなる、というわけではありません。薄く伸ばすように塗ります。そうすることで、肌が本来持っている修復機能を回復させることができます。
まとめ
ガサガサ乾燥肌を撃退!保湿剤の正しい選び方と使用法
乾燥肌と角質層の働きは密接な関係がある
なぜ乾燥肌になるのか?
乾燥肌に良い保湿剤とは?
保湿剤の種類と効能
保湿剤の効果的な使い方