湯シャンとは、お湯で髪を洗うことをいいます。シャンプーを使用せず、お湯だけで洗うことで頭皮の皮脂を適度に保ち、髪と頭皮を健康にする、最近注目の洗髪方法です。ですが、この湯シャンによりフケが出てきたという声も聞こえてきます。
今回は、 湯シャン で フケ が出る原因と対策についてご紹介します。
湯シャンでフケが出る原因と対策
フケの原因
フケは頭皮の角質が剥がれおちたものなのですが、乾燥やストレス、運動不足などその原因はさまざまです。
今までフケが出てきたことがなかったのに、湯シャンにしてからフケが出てきたというケースで考えられる原因は、頭皮がシャンプーの時と湯シャンの時との洗浄力の差についていけていないということが考えられます。
洗髪時、シャンプーを使用していた時と湯シャンに切り替えた後とでは、頭皮に残る皮脂量に違いが出ます。
切替直後は、頭皮がシャンプーを使用していた時の感覚で皮脂を分泌したり、逆に皮脂の分泌を減らしたりと、頭皮の皮脂のバランスを取ろうとするので、乾燥してフケが発生したり、べたつきを感じたりするのです。
ですから、湯シャンに頭皮が慣れるまでの期間はフケが出る可能性がありますが、湯シャンを継続することで徐々に落ち着いてくるでしょう。
対策1:ブラッシング
湯シャンによるフケの対策方法の一つにブラッシングがあげられます。
シャンプー前のブラッシングにより、髪についたほこりなどの汚れとフケを大まかに落とすことができます。さらに、まだ頭皮にあるフケが剥がれやすくなり、シャンプーを使わずシャワーだけで洗髪しても、フケがきれいに落とせます。
それだけでなく、ブラッシングで髪の流れが整えられているため、湯シャン時の髪の絡まりや、それによる切れ毛を予防することにもなります。
ブラッシングは根元から毛先に向かって優しくマッサージするように行ってください。髪が長い方は、まず毛先の絡みをとってからブラッシングするようにしましょう。
対策2:シャワーの水圧を強めにする
湯シャン時のシャワーの水圧を強めにしておくと、頭皮の剥がれた皮脂を水圧で流すことができるのでフケ対策に有効です。
水圧を強めにするには、シャワーは手でもち、ヘッドをより頭に近づけて使用するようにしましょう。片手で水圧をかけて水を流しつつ、もう片方の手で頭皮をもみ洗いすれば、フケをきれいに落とすことができます。
毛穴を優しくマッサージする感覚で行うと良いでしょう。
頭皮の揉み洗いは力を入れすぎると頭皮が傷ついたりして余計にフケが出ることになりかねません。優しく洗うという点に注意して下さい。
対策3:水温はぬるめにしておく
お湯の温度が高ければ高いほど洗浄力は高くなります。しかし、温度が高すぎると頭皮に負担がかかりフケの原因となってしまいます。
湯シャンの時の水温は、37から38度ぐらいが適温です。冬場だと若干冷たく感じる温度ですが、40度を超えてくると頭皮への負担が大きくなりますので、このぐらいの温度で洗う習慣をつけて下さい。
脂漏性皮膚炎について
フケの原因が最初に述べたものではなく「脂漏性皮膚炎」という病気である場合は、上記の対策法で湯シャンをしてもフケが治まらない可能性があります。脂漏性皮膚炎は皮脂が過剰に分泌されることにより菌が増殖し、フケが発生するという皮膚病の一種です。
放置しておくと悪化して炎症やかゆみ、痛みなどを伴う疾患となる可能性もあります。
湯シャンに頭皮が慣れるまでの期間には個人差がありますが、もし3ヵ月以上継続してもフケが治まらないようであれば、この脂漏性皮膚炎が原因かもしれません。脂漏性皮膚炎は、原因菌を殺菌するための専用のシャンプーなどでの治療が必要です。
いったん湯シャンの中止をし、皮膚科への受診を検討してみてください。
頭皮の状態が健康であれば、湯シャンは髪と頭皮に効果的な作用を及ぼしてくれますが、そうでない場合には全く逆効果となり、フケを悪化させる原因ともなりえます。頭皮に異常を感じたら自己判断で継続するのではなく、医師の診査を受けましょう。
まとめ
湯シャンでフケが出る原因と対策
フケの原因
対策1:ブラッシング
対策2:シャワーの水圧を強めにする
対策3:水温はぬるめにしておく
脂漏性皮膚炎について