成人女性の約半数が悩んでいると言われている冷え性。手足が冷える、体が冷たいなど、冷えている感覚がある状態です。「冷えは万病のもと」と言われるようにさまざまな疾患を引き起こすこともあります。
ここでは 冷え性 のタイプ別にオススメの 漢方薬 をご紹介いたします。
冷え性には漢方が効く!自分にあう漢方薬の見つけかた
漢方薬とは
中国医学をもとに日本人の体や気候にあうように改良され発展したものが漢方です。漢方薬は医学的に認められている医薬品で、数種類の生薬を組み合わせて作られています。
漢方では「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」の3つの概念があり、この3つのバランスが乱れると体に不調があらわれると考えます。このバランスを漢方薬、整体、気功、鍼灸などによって整え、改善し、自然治癒力を高めていきます。
漢方薬は医師から処方してもらう、漢方薬局で購入する、インターネットやドラッグストアなどで市販薬を購入することで手に入れることができます。
初めての場合は、漢方に詳しい医師や薬剤師に相談することをオススメします。市販薬は副作用を防ぐため有効成分の含有量は少な目です。
市販薬を服用する場合はパッケージの注意事項や説明書をよく読んで、用法容量を必ず守ってください。
指先や足先が冷える
血の巡りが悪い状態です。栄養不足、貧血、低血圧などが主な原因です。吹き出物や湿疹ができやすく化膿しやすい、暑がりで汗っかきなどがよく見られる特徴です。
オススメの漢方薬は「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」などです。
全身が冷える
体温が低く(36℃以下)、体の芯が冷えている状態です。筋肉量が低下し、代謝も悪くなっています。重度の冷え性で病気につながることもあります。
偏った食生活、運動不足、ストレスなどが主な原因です。動悸、息切れを起こしやすい、色白で痩せ形などがよく見られる特徴です。
オススメの漢方薬は「茯苓四逆湯(ぶくりょうしぎゃくとう)」「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」「参茸補血丸(さんじょうほけつがん)」などです。
頭や顔はのぼせるが、下半身は冷える
ホルモンバランスや自律神経が乱れている状態です。寒暖差や運動不足、睡眠不足、ストレスなどが主な原因です。更年期障害の症状としてもあらわれます。几帳面、神経質、落ち込みやすいなどがよく見られる特徴です。
オススメの漢方薬は「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」「温経湯(うんけいとう)」「加味逍遥散(かみしょうようさん)」などです。
腹部や腰回りが冷える
代謝が悪く、体を温める機能が落ちている状態です。夏でもカイロを使うなど、中度の冷え性と言えます。偏った食生活、筋肉量の低下などが主な原因です。華奢で小柄、猫背などがよく見られる特徴です。
オススメの漢方薬は「八味地黄丸(はちみじおうがん)」「大建中湯(だいけんちゅうとう)」「苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)」などです。
漢方薬の選びかた
漢方薬はその人の体質や症状に合ったものを飲まないと効果があらわれません。冷えの症状は人それぞれで、複合している場合もあります。自分で判断することが難しい場合は専門の医師や薬剤師に相談しましょう。
漢方薬には副作用がないと思われているかたも多いですが、用法や用量を守らない、薬の飲み合わせ、体質に合わないなどで副作用が出ることもあります。
効果が得られない場合や副作用と思われる症状があらわれたときは服用を中断し、専門の医師や薬剤師に相談しましょう。
漢方は病気を治すというより、体質を改善して治癒力を高め体調をよくするという医学です。漢方薬だけに頼るのではなく、日頃の生活習慣を見直して、体を温める生活をしましょう。
まとめ
冷え性には漢方が効く!自分にあう漢方薬の見つけかた
漢方薬とは
指先や足先が冷える
全身が冷える
頭や顔はのぼせるが、下半身は冷える
腹部や腰回りが冷える
漢方薬の選びかた