汗疱と水虫は症状が似ています。しかし全く別の病気なので治療法も異なります。間違った治療法は症状を悪化させてしまうこともありますので、汗疱か水虫か判断できない場合は、医療機関を受診して確認してください。
ここでは 汗疱 の治療に使われる 薬 についてご紹介いたします。
何度も繰り返す汗疱。再発を防ぐ方法と効果的な薬
汗疱とはどんな病気か
汗疱とは、手のひら、手の指、足の裏、足の指に1~2mmの小さな水ぶくれ(水泡)が多数あらわれる皮膚の病気です。
水泡同士がくっつき大豆ほどの大きさになることもあります。症状は突然あらわれ、1か月ほどで自然に治ることが多いですが、再発することも少なくありません。
水泡が破れると皮膚がめくれて湿疹化し、汗疱状湿疹となります。汗疱状湿疹は痛みやかゆみを伴う場合があります。
汗疱の原因は体から出る汗ではないかと考えられていますが、はっきりとした原因は明らかになっていません。金属や食べ物のアレルギーや喫煙、ビオチン欠乏症も原因のひとつと考えられています。
洗剤も原因のひとつとされていますので、水仕事をするときはゴム手袋などを使い保護します。また、自律神経失調症やストレスで症状が悪化することがあるとされています。
汗疱の治療に使われる薬
汗疱にかかってしまっても、かゆみを伴わない場合はそのまま自然治癒に任せます。一般的に2~3週間ほどで治ると言われていますが、汗疱の原因がひとつとは限らないので、個人差があります。
水泡が大きくなり、破けて皮膚がめくれてしまった場合はステロイド外用薬とサリチル酸を用いて治療するのが一般的です。ステロイドはかゆみや炎症を抑える即効性のある薬です。アレルギーが原因の場合は抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤を用います。
水泡が破れて皮膚が角質化してしまった場合は尿素含有軟膏を用います。いずれも医療機関を受診すると処方される代表的な薬です。
市販薬では「コーフル」「フルコートf」「ワセリン」などがあります。
コーフルは非ステロイド軟膏で、保湿効果、かゆみをやわらげる効果があります。年齢を問わず使えますが、即効性はないので、継続して使用することで回復が期待できます。
フルコートfは市販薬の中で効果が強いステロイド軟膏です。かゆみや痛みを和らげる効果があり、即効性があります。同じステロイド外用薬で副作用の心配が少ない「アンテドラッグ」があります。
ワセリンは汗疱を直接治すことはできませんが、皮膚の保護や保湿をすることで、かゆみをやわらげる効果が期待できます。
汗疱を再発させないために
汗疱を予防するは汗をかかないことが一番ですが、汗を止めることはできません。できるだけ高温多湿にならないように風通しをよくし、汗をかきにくい環境にします。
汗をかいたらこまめに拭き取ったり、洗い流したりして清潔に保ちます。水泡は絶対に潰してはいけません。水泡の中の汁により湿疹化し、強い痛みやかゆみを伴うことがあり、治りにくくなります。
虫歯の治療で入れた金属にアレルギー反応を起こした場合は、金属を入れ替えることも効果があります。食物アレルギーの症状として汗疱を発症する場合もあります。アレルギーを起こす物質は人それぞれなので、専門医に相談してください。
早期に治療することで再発のリスクを下げることができます。症状が悪化し湿疹化してしまった場合はステロイド外用剤、抗アレルギー剤、サリチル酸などの塗布や内服をします。
根本的に治すには、免疫力を上げ、体質改善をすることがひとつの方法だと言われています。ストレス、喫煙、不規則な生活、偏った食生活は免疫力の低下を招きます。日々の生活を見直し、規則正しい生活を送ることが大切です。
まとめ
何度も繰り返す汗疱。再発を防ぐ方法と効果的な薬
汗疱とはどんな病気か
汗疱の治療に使われる薬
汗疱を再発させないために