「しもやけを治療するための処方薬と市販薬の違いを知りたい(前編)」では、しもやけの原因と症状、また皮膚科で処方される薬についてご紹介いたしました。
後編では、 しもやけ によい市販の塗り 薬 やしもやけの予防方法をご紹介いたします。
しもやけを治療するための処方薬と市販薬の違いを知りたい(後編)
市販の漢方薬を飲む
当帰四逆加呉茱萸生姜湯
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)に含まれている「当帰」は血行を良くし体を温め、桂皮と芍薬が痛みを緩和、「細辛」や「呉茱萸」・「生姜」には体を温め、痛みをやわらげる働きがあります。
汗をかきにくく寒いのが苦手な人や冷えるとジンジンと痛みを感じる人に向いている漢方薬です。ただし、胃腸が弱く、食欲不振や吐き気、嘔吐や下痢などを起こしやすい人は注意しましょう。
四物湯
四物湯(しもつとう)には、乾燥した皮膚をうるおす効果があるので、肌荒れや皮膚炎にも使われています。当帰や芍薬、川芎(センキュウ)、地黄(じおう)の4の生薬が含まれています。
貧血や冷え性、比較的体力がない人で、貧血気味、手足の冷え、女性ホルモンのバランスを整える効果があるとされています。
桂枝茯苓丸
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)には、芍薬や桂皮、茯苓(ぶくりょう)、牡丹皮(ぼたんぴ)、桃仁(とうにん)が配合されています。
滞った血のめぐりをスムーズにすることで、下半身を温めて足の冷えを改善します。上半身がのぼせていて下半身が冷えている「冷えのぼせ」の症状に向いている漢方薬です。
市販の塗り薬を使用する
ベルクリーンS軟膏
ベルクリーンS軟膏に含まれているトウガラシチンキが血行を促し、しもやけを改善、クロタミトンがかゆみを素早くやわらげます。1日数回患部に塗りましょう。
「塗ったあと体が温まるのでポカポカして気持ちが良い」「30年以上もしもやけで悩まされ、いろいろなものを試したけれど改善されなかったが毎日塗り続けた結果、1週間ほどすると治ってきた」と、クチコミでも人気の塗り薬です。
メンソレータム
スースー感じるメントールが痛みとかゆみをしずめ、カンフルが皮膚を刺激し局所の血管を拡張、血流を改善、ユーカリ油が炎症をおさえます。
メンソレータムは、長年人々に親しまれている薬でもあります。メンソレータム軟膏Cは、12gで380円(税抜)、75g900円(税抜)とコスパが良いのも特徴です。
メディカルクリーム
皮膚の新陳代謝を促す有効成分「dl-カンフル」、皮膚を保護する働きのあるビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンE、グリチルニチン酸ジカリウムが角質層まで浸透、大豆レシチン、グリセリンの保湿成分も含まれています。
1分間マッサージをすると皮膚の温度が高まり、有効成分が浸透しやすくなります。
「ビタミンE」でしもやけを予防
塗り薬や漢方薬のほかに、ビタミンEが含まれたアーモンドやヘーゼルナッツなどのナッツ類、かぼちゃ、ニラ、しょうがなどを摂取して体の中からしもやけを予防する方法もあります。アーモンドを20粒食べると1日に必要なビタミンEが摂取できます。
ビタミンEは油と一緒に調理すると体内への吸収がスムーズになります。また、ビタミンCやビタミンAを一緒に取るとビタミンEの効果がアップします。
ビタミンEの1日に必要な摂取量は6.5~7.0mgです。脂溶性ビタミンのため骨粗しょう症のリスクが高くなるため取り過ぎには注意してください。
いかがでしたか。しもやけを予防するためには体を冷やさないようにしましょう。
しもやけを治療する薬にいろいろな種類がありますが、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。迷ったときは医師や薬剤師に相談してください。
まとめ
しもやけを治療するための処方薬と市販薬の違いを知りたい(後編)
市販の漢方薬を飲む
市販の塗り薬を使用する
「ビタミンE」でしもやけを予防